ソロ活おっさんのアローン飯なび

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美味しいハンバーグの条件とその断面について

今までいくつか、このグルメサイトでハンバーグもレビューしてきたが。
美味いハンバーグの条件について、考えがまとまってきたので、記しておこう。

(1)挽肉の粒度は適切か

まずは挽肉の具合について。
これは個々人の好みにもよるが、大まかに「細挽き」か「粗挽き」かというのがある。

味と食感については、以下のサイトが詳しい。

ミンチの挽き目の違い 京都 みや喜(旧:肉のモリタ屋宇治小倉店)

kyoto-miyaki.com

粗挽きは食感は、やわらかくないものの一番肉の旨みが感じられます、当店のウインナーは豚の粗挽きを使用しています。

真ん中の細挽きは一番多く売られている挽き方で旨み、やわらかさもちょうど中間くらいです。

右の二度挽きは一番やわらかく良い意味で言うと肉々しくないのが特徴です。

経験上、やはり粗挽きのハンバーグが美味しく感じた。
ハンバーガーだが、「No.18」のビーフパティは。

solomeshi.net

粗挽きで、肉のコクがあり、歯応えとともにバンズに負けない美味しさ、味の強さがあった。

細挽きは確かに、食感が柔らかくて食べやすいというメリットはあるものの、問題もある。
それは「肉の旨味が損なわれる可能性が高い」ということよ。
真・中華一番の5巻で。

牛肉(ステーキ)を使ったのはその肉汁の旨みを最高に保っておくため・・・・!!
挽き肉にしちまえばその瞬間から本当の旨みを損なっちまうからな・・・・!!

(引用元:真・中華一番!(5)[ 小川悦司 ]p62)

牛肉のステーキをいきなり挽肉にせずに、饅頭の中の具材である春雨に肉汁を吸わせるシーンがある。

そう、包丁を入れれば入れるほど、肉の素材の風味が消えてしまうのよ。
挽肉にはその弱点がある。
マクドナルドのスモーキーペッパーチキンの鶏肉も、ミンチにされすぎることによって、本来の鶏肉の風味が損なわれていたように。

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マックのスモーキーペッパーチキンの場合でも、おそらくダイシングマシンのようなもので、鶏ミンチに近い状態までミキシングされ、成型されてる。

もちろん、デミグラスソース等の味付けで美味しくなるハンバーグもあるかもしれないが。
基本的には、牛肉本来の美味しさを味わうという点であれば、やはり細挽きより粗挽きの方が優れている。
包丁を入れることで肉汁や旨味が流出する、その挽肉の弱点を、逆にどう克服して美味いハンバーグに仕上げるか。
だから細く挽くか粗く挽くか、その粒度すら重要ということね。

(2)捏ねは適切か、肉ダネをこねすぎていないか

これは(1)の話とも近いが。
先も述べたように、包丁を入れ過ぎる、素材に手を加えすぎることで。
肉汁や旨味の流出を招いてしまう。
餃子の肉ダネもそう。

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「捏ねすぎる」ことによって、指先の体温等から肉の脂を溶かしたり、つなぎや肉以外の材料を加えることによって、肉ダネ自身の味がぼやけて薄くなる可能性もある。

また以前、モスバーガーのとびきりハンバーグサンドをレビューした時も語ったが。

solomeshi.net「有吉木曜バラエティ. 【行列&孤独グルメ】ドラマ舞台の名店にガチ張り込み!」というテレビ番組で。
富山県南砺市、福野駅近くの「自由ELE」というハンバーグが紹介されていた。
予約しないと厳しい人気店らしい。

A5ランクの氷見牛の旨味や肉汁が逃げないよう、仕上がりも柔らかくするため、こねる時も優しくソフトタッチしてる。
氷見牛の味を活かす為、スパイスも少な目。

そう、これがリアルだ。

ハンバーガーに、ソースやチーズで余計な味付けをして、パティの存在感を消すような真似はしない。

パティ自身の肉の味を引き出すこと、そのリアルと対峙するこなく、小手先の味付けばかり塗り重ね、パティの味わいを壊してしまった。
そこに食材へのリスペクトはあるのかい?
挽肉になった牛や豚も浮かばれんわ。

捏ねすぎず、ソフトタッチで肉ダネを捏ねる店もあるということ。
そのお店が人気を得ているということ。
以上のことから、「捏ねすぎる」(加工しすぎる)ハンバーグは、水分や旨味が流出している可能性がある。

(3)つなぎによって味がぼやけていないか

つなぎが入っているハンバーグが、いかにコク不足かについては。
モスバーガーや、フレッシュネスバーガーのパティを食べればわかる。

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これは神戸牛100%と言えるのか?玉ねぎ入れてるやん?
まあそれはいい。
問題は肉の味が薄いという点。
それは、玉ねぎが入ることも、多少は影響しているかもしれない。

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そう、なんか肉の食感が弱い(簡単に噛み切れる)、味が薄いんだよな。

本当にビーフ100%だったら、もっとガツンと来る肉の旨味ってのがあるし。
繋ぎが少なければ肉のミンチの歯応えのようなものも味わえたりする。

フレッシュネスバーガービーフパティは、柔らかくて、食べやすいんだけど。
柔らかいがゆえに淡泊、モスバーガーにある合い挽き肉のハンバーガーの味に、すごく似てるんだよな。

どちらかというとマクドナルドのサムライマックとか。
バーガーキングの方が、ビーフの肉肉しさが強い気がして、個人的には好みだ。

この記事でも言及されているように。

モスバーガーの原材料と、乳製品と卵の含有量について問い合わせてみた! - yuifood’s blog

yuifood.hatenablog.com

牛や豚、肉以外のつなぎが入っている場合はやはり、肉本来の旨味が損なわれているハンバーグが多い。

(4-a)火が通りすぎて肉汁の流出が起きていないか

挽肉が粗挽きとかではなく、火が通り過ぎてハンバーグが硬くなっているケースがある。

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また、エゾシカハンバーグは個人的に好きではないな。
やはり脂の少ない肉だからか、味が淡白だ。
ダチョウ王国だったかな。昔食べたダチョウの肉を思い出した。

dacho.co.jpまた、ハンバーグが固めで、肉汁や水分が少ない。

水分が飛びすぎないように加熱しないといけない。
だから美味しいハンバーグ店の一部の店では。
表目を鉄板で焼いたら、中への火入れをオーブンに託す。
全部、フライパンや鉄板で行ってしまった場合、火入れ時間が長くなり過ぎて、水分や肉汁の流出が増えてしまうからだ。

そのため、ハンバーグをオーブンで高温焼成するのは、味を保つ点でも効果的と言える。

 

(4-b)サイズが大きすぎて、火を通すのに時間を要していないか

火入れを長くしすぎると、旨味が逃げてしまう。
だから火入れ時間を短くする。
先の項目では、オーブンを利用したその方法を紹介したが。
別の方法もある。

「そもそものハンバーグを小さくする」という手法だ。
それによって、火入れ時間を短縮することができる。
実際、「挽肉と米」のハンバーグは。

サイズの小さいハンバーグと、炭火を使用することで、火入れ時間の短縮と肉汁流出の抑制に成功しているお店と言えよう。

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挽肉と米はもう1つ、工夫してる。
挽肉と米のハンバーグは丸く、俵型よりも小さい。
このサイズだからこそ。
火入れを短時間にすることができ、肉汁を逃さずに焼きあげることが出来る。
手間がかかえるけど3回に分けてくれり理由は、美味しさのためなんだろうね。

逆にサイズが大きすぎると、火入れの時間が長くかかりすぎて。

・・・

アクチンが変性する温度を突破し、肉汁の流出が起きてしまう。

また、遠赤外線効果で中まで火を通せる炭火ではなく。
客に鉄板で焼かせる系のタイプのハンバーグは、どうしても肉汁の流出が伴う。

solomeshi.netだから焼肉屋のように、客に肉を焼くのを託すハンバーグ屋は、個人的にあまり好きじゃない。
ハンバーグは、そんな単純な料理じゃない。
焼肉は、それなりに素材がよければ、焼けばそれなりに美味いだろう。
だがハンバーグは、ひき肉の旨味を逃すか、留めるかの、攻防戦がある。
だから細切れにして鉄板ジュー、とかやってると、なんかぼやけた味のミートボールの出来上がりだ。

火を通しすぎるとハンバーグから水分が失われ固くなる。
だから炭火やオーブン等の高温で、短時間で火入れするのが。
ハンバーグを美味しくする火入れの方法としては最適と考えられる。

(5)肉本来の旨味について

ハンバーグの場合、黒毛和牛を使えば美味い、とは限らない。
先に紹介した「No.18」は、赤身肉を使用しているらしいが。
モスバーガーの黒毛和牛バーガーや、フレッシュネスバーガーの神戸牛バーガー等よりも断然、肉のコクが強く、美味しい。

それは和牛に多く含まれる肉のサシ(脂身)は、ミンチにすると溶けてしまうからだ。
サシの多い肉は、サシの状態変化が最小限に抑えられる、焼肉やしゃぶしゃぶ等において短時間の火入れで食べるのが一番、美味しい。

ハンバーグでサシの多い肉を使った場合、ミンチ肉に成型する際に、脂身が溶け、旨味が逃げ出す可能性が高くなる。

solomeshi.netいや、そもそも和牛をハンバーグで使ってもいいが。
おそらく難易度が上がる気がするんだ。

サシの多い肉、脂の多い和牛を使う場合。
牛肉をミンチにする工程、そしてハンバーグとして成型する工程において。
肉の脂、すなわち旨味が、こねる時の手の体温等で、溶けてしまうのではないだろうか?

華麗なる食卓22巻でも、ラムよりも肉質の堅いマトンを使ったように。

臭味は香辛料で消せる!
肉質の堅さはミンチにすることで解消できる!
となれば―――
旨味の濃いマトンのが絶対いい!!

(引用元:華麗なる食卓 22 [ ふなつ一輝 ]p73)

もちろん、適度に脂身やサシがあることで、肉汁が増える可能性もあるが。

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また、鉄板の温度も、例えば赤身部分をお好みで焼くことを前提としている「さわやか」や「ハングリータイガー」等のげんこつハンバーグを出す店等と比較して低いので、脂が蒸発しない。

また、鉄板の面積も重要だ。
松屋のこの小さい鉄板では、行き場を失った脂は蒸発することなく、そこに滞留してしまう。

だからハンバーグが脂っこく、重くなる。

その肉汁は美味しいのか?逆にしつこい味わいが赤身の美味しさを損なっているのではないか?という可能性もある。

ハンバーグに最適なのは必ずしも、サシの多い高級肉ではないということ。
ハンバーグという形に成型した際に、肉本来の旨味が一番引き出される肉をチョイスする下準備が重要だということね。


まとめ

以上、今まで食べてきたハンバーグを分析し、美味しいハンバーグを作る上で大切な6つの条件をまとめてみた。

(1)挽肉の粒度は適切か
(2)捏ねは適切か、肉ダネをこねすぎていないか
(3)つなぎによって味がぼやけていないか
(4-a)火が通りすぎて肉汁の流出が起きていないか
(4-b)サイズが大きすぎて、火を通すのに時間を要していないか
(5)肉本来の旨味について


粗挽きで、捏ねは旨味が逃げないようにされており、火入れ時間は短く、肉汁の流出を抑え、加工前の段階で旨味の強い肉を選んでいるか。
それが美味しいハンバーグの条件。
今後もハンバーグを食べ歩き、この条件が正しいかどうか検証していきたい。


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