最近、美味いハンバーガーを食べた。
池袋の「No.18 (ナンバージュウハチ)」というお店だ。
tabelog.comここのハンバーガーが、すごく美味かった。
特に、肉とトマトの調和がすごかった。
今まで、ハンバーガーといえば、バンズとビーフパティが主役であり。
トマトとかレタスとか玉ねぎとかの素材は、別にあってもなくてもいいって感じだったけど。
その価値観を変えさせられた。
「肉とトマトって、こんなにも合うもんなんだな…」と。
そしてまた、思った。
「ああ、そういえば、モスバーガーにもトマトって挟まれてるな」と。
最近モスバーガーに行ってなかったので、近所のお店に行ってみた。
到着後、まずはメニューを拝見。
ジョブチューンで最近、放送されてた。
youtu.beモスバーガーVS超一流料理人、が。
満場一致合格をもらっていたロースカツバーガー、モスの菜摘、も気になる。
自分がよくサラリーマン時代に食べてた「とびきりハンバーグサンド」は4人合格、3人不合格で、ギリギリだったようだ。
3000days burger fieldの岩元宏康シェフがジャッジ審査員で出演していて。
3000days.jpその方が言うには「ソースの味、チーズの味、塩っ気、しょっぱさを感じました」とな。
なるほどね、塩味が強いと。
仕事中に食べてたから、あんまり気にならなかったけど、そうかもなぁ。
で、メニューのどこを見ても。
ソイシーバーガー、が見当たらない。
このメニューは、料理人たちの評価も厳しかったからね。
潮見スキッパーズの東條正寿氏が。
www.youtube.com「全体的にパサついていた」「ジューシーさが足りない」「野菜など水気を足してジューシーに」と語っていたし。
山本紗希氏は。
jma-hcj.com「このハンバーガーにモスバーガーらしさを感じられなかった」「改良するんであれば、トマトを和えたものを乗っける、キノコを炒めたものを置くなど…」と。
満場一致不合格の、不名誉な商品。
ちょっと興味本位で食べてみようかなと、「ソイシーバーガーないですか?」と店員さんに聞いたら。
「今こちらになりました」と、グリーンバーガーを紹介された。
www.mos.jp主要原材料に動物性食材を使用せず、さらに五葷(ごくん)を抜いた、野菜と穀物を主原料にしたテリヤキバーガーです。やさしい甘みのベジタブルバンズと、グリーンリーフなどの野菜と、大豆由来の原料を使用したパティを合わせたバーガーに、別添えのグリーンテリマヨソースをお好みでかけながらお召しあがりください
でもすごいな。
その料理人の反応を受けてすぐに対応して、メニューから取り下げたり、改良するなんてね。
まあでも今日は、モスバーガーを食べる予定だったからね。
No.18で感じた、肉とトマトの相乗効果…それを確認するために。
トマトはハンバーガーに存在するべきなのだということを、モスバーガーでも確かめるために。
平日限定、昼割セットで、少しお得になるか。
オニポテが好きなんだけど…我慢して「こだわりサラダ」にした。
野菜、食べないとだからねぇ。
店員さんに確認したら、苦手なキュウリも入ってないみたいだ、よし。
オニポテは我慢したけど、モスチキンは欲しい。
期間限定のホットスパイスモスチキン、普通のモスチキン、両方頼んだぞ。
ドリンクは、+70円してモスシェイクだ。
ここのコーヒーのシェイクが美味いんだよ、ほんと。
よし、これでオーダー完了。
モスバーガーで1670円も使うとは…一人でこんなに…。
まあいいや。
そして、先行してこだわりサラダとモスシェイクコーヒーだけを受け取り、席に着いた。
まずはこだわりサラダ、瑞々しくて美味しい。
和風ドレッシングもほどよい甘味と酸味だ、このサラダいいね。
そしてモスシェイクのコーヒー。
ロブスタ種(香りと苦味が強い品種)から抽出したコーヒーエキスを使ったシロップ(ほとんど甘さは入ってない)を入れているらしい。
グラニュー糖も少し入っているが、水飴で優しい甘さにしていると、ジョブチューンでは語られていた。
これは満場一致合格なのはわかるね。スッキリした甘さで美味しいんだよな。
そして、モスチキンよ。
これも、ジョブチューンでは満場一致合格だった。
これ、自分も大好きだ。
ジューシーだよな、パサついてないし、肉の瑞々しさがある。
1羽から2本しか取れない骨付き胸肉を、昆布出汁・醤油・日本酒・砂糖・塩などで仕上げた和風ダレに真空状態で漬け込んで味付け。
衣付けされた状態で冷凍、提供前日に冷蔵解凍。
衣には小麦粉をベースに、米粉を使うことでサクサク感を維持。
スパイスはマリネの時にも、衣にも、入れているらしい。
温度は180℃、1度揚げではなく、工場で低温で5分ぐらい揚げてると。
それにより旨味や水分を閉じ込めると。
つまりモスチキンは、2度揚げしてる。
揚げるのとは違うが、火入れを2度に分けるのは何かしらの意味があるのかもね。
大西哲也さんも、肉を茹でてから焼く、2段階の火入れを紹介してる。
最速で失敗しない、邪道なステーキ調理法。こんなのステーキじゃない!肉のうまみが逃げる!と批判殺到。まあまあ一回試してみたら?
— 大西哲也 (@bbq0024) November 6, 2022
①肉に塩をまぶす
②鍋に約3%の塩水を作り肉を入れて火にかける
③沸騰したら肉を取り出す
④両面に焼き色をつける
詳しくは動画でhttps://t.co/Nj6oLJwH5C pic.twitter.com/PzzibXB55d
テレビの「旨味や水分を閉じ込める」という言い方は、少し気になったが。
たぶん1回目の低温揚げでも、水分は失われるだろう。
漫画「ヤンキー君と科学ごはん」における、2度揚げの科学的説明によれば。
そもそもなぜからあげを2度揚げするのかというと
1度目は150度~160度の低温で内部を加熱して内側の水分を表面に出し
2度目に180度の高温で揚げ表面に出てきた水分をしっかり蒸発させて「カリッ」とさせるためだ
(引用元:ヤンキー君と科学ごはん 1 (ヤングジャンプコミックス) [ 岡 叶 ]p89)
だけど、なるべく肉の中の水分が失われないように、一度冷凍しているんだろうね。
期間限定のホットスパイスモスチキンも美味かった。
さて、そして今日の本題の、モスバーガーだ!
モスチーズバーガーだった、自分が頼んだのは。
食べてると、美味いね。
いけるんだけど。
No.18で感じた、あの肉の旨味とトマトの甘味が完全に一体化して調和した鮮烈な味わいは、一体なんだったんだろうか。
いや別にモスバーガーをディスってるわけじゃない。
自分は好きだし、よく行ってる。
有名なグルメバーガーの店でも、メイラード反応が起きてない白い玉ねぎの存在が邪魔に感じたり、トマトがあってもなくても、という印象のハンバーガーだってある。
ルカンケの古屋壮一氏が。
r.gnavi.co.jp「トマトって硬いと酸が出るじゃないですか。熟れさせると甘味が出るじゃないですか。」と言っていたように。
商品開発部の方が「トマトの品質である程度味が左右されてしまう商品ではあると思います」と言っていたように。
そんな扱いにくいトマトを、なぜ、ハンバーガーに入れるのだろうか?
それはモスバーガーに限らず、長年の謎でもあった。
しかし、その謎が解けた。
ある漫画で、その科学的根拠が提示されていた。
その漫画は「ラーメン発見伝」だ。
トマトは野菜の中ではダントツにグルタミン酸が豊富なんです。
西洋料理の中でもイタリアンは日本を始めアジア各国で人気がありますけど……
その大きな要因の一つは、トマトを多用し、グルタミン酸の旨味が強いところにあるんですよ。
(引用元:ラーメン発見伝(5)[ 久部緑郎 ]p161)
そう、つまりモスバーガーがハンバーガーにトマトを入れる理由。
ないし、ハンバーガーにトマトを入れる理由は。
イノシン酸が豊富なビーフパティに、グルタミン酸が豊富なトマトを合わせることで、旨味の相乗効果を狙っているから
だ。料理やってる人にとっては当然の話かもだけどね。
でもモスバーガーのパティは、厳密にはビーフパティではなく、合い挽き肉みたいだけど。
ジョブチューンの、とびきりハンバーグサンドのVTRの時に紹介されてた。
モスバーガーのパティは、国産100%の豚肉と牛肉をブレンドした合い挽き肉。
その合い挽き肉を、塩練りして肉に粘り気を出し、パン粉・牛乳・卵・胡椒・ナツメグを追加しているとのこと。
もちろん、メニュー毎に違うパティを使ってるかどうかは知らないけど。
牛肉と豚肉の合い挽き肉、すなわち、イノシン酸は豊富だ。
ただ、それだけでは旨味の相乗効果を狙えないので、トマトを利用するんだ。
それによって、肉とトマトの相乗効果が際立つ美味しさを実現することができる。
でもモスバーガーにおいては、個人的には普通の「チーズバーガー」の方が、好きかもしれない。
バンズがふっくらして柔らかいから、水分に耐えきれないんだ。
この写真のように、バンズがトマトやミートソースの水分でふやけてしまう。
別にふやけても美味しんだけどね。
ただ固めのバンズの方が、バンズの香ばしさや小麦の旨味を味わえるし。
モスバーガーの「チーズバーガー」を頼んでみればわかる。
ふっくらして、香ばしい小麦の香りを感じられるバンズを味わえるのは、やっぱり。
トマトが入ったモスバーガー、ではなく、シンプルなハンバーガーないしチーズバーガーの方なんだよね。
ぜひ、シンプルなメニューを頼んで、モスバーガーのバンズの美味しさを味わってみてくれ。
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