仕事終わりだった。
Scenic Worldの「Night Shoes」が流れてるような。
たまにはそんなお洒落なカフェとかバーとか行きたい気分だったが。
金がないからその日も、ラーメン屋とかうどん屋だ。
俺のナイトシューズはいつも、安くてカッコよくもない、ミドリ安全の安全靴だなぁ。
さて、駅を降りて何か食べたいな。
東武東上線の方にある霞ケ関駅からすぐの「手打ちうどん 豊」へ、行くことに決めた。
アクセスする行き方は。
東武東上線の霞ケ関駅北口から、徒歩すぐよ。
駐輪場?らしきところの奥にあるぞ。
時刻は20時前、うどん屋は早く閉まるイメージあるけど、オープンしていてありがたい。
メニューを拝見。
めっちゃ、安いぞ!
すばらしい価格だ。
カウンター席に座る。
アルコール類もあるが、下戸なのでスルー。
よし、えび天のもり、を注文だ。
来たぞ、大将が持ってきてくれた。
綺麗な麺肌、してるね。
いざ実食…うむ!
うまい…が…惜しいか。
悪くないとは思うが、固めの食感の麺だ。
そういえば昔、名古屋の山本屋総本家で食った味噌煮込みうどんの麺も、固かったな。
伊勢うどんは柔らかいけど。
好き嫌いが別れる麺の食感、だがこういう極端な感じはいいぞ。
加水率が少ないのかもしれない。
讃岐うどんの場合、季節や気温によって変わると思うが、加水率は50%前後と言われている。
#064 手打ちうどんの加水率 | 木下製粉株式会社
手打ちうどんをつくるとき、小麦粉に対して使用する塩水の重量%を加水率といいます。例えば小麦粉 1kg に対して、塩水 500g を使用することを加水率 50 %といいます。さぬきでは、一応この加水率 50% というのが、手打ちの場合の基本となります。
名古屋の味噌煮込みうどんは知らないが、埼玉辺りの武蔵野うどんの場合は、讃岐よりも加水率が低い。
38%とかの店もあるようだ。
武蔵野うどんのお店。
— ツジメシ (@tsujimeshi) 2022年9月9日
えーと加水率38%か!
そりゃ手じゃ打てないや。
武蔵野うどん、「地名がつく料理名は流行った結果よその土地の人が命名」セオリーどおり、地元では単に「手打ちうどん」と呼ばれてたとか。それがこんな低加水になる過程に、あのあたりの家庭用鋳物製麺機が関係してたりする? pic.twitter.com/D1v1nFoWJk
手で打つのはかなりキツイ、だから加水率が低い状況で手打ちうどんを作ろうとすると。
水が小麦粉の隅々まで行き渡らせるのに労力を要し、グルテンの形成が難しくなる。
そして固い、状態になってしまう。
ただその固さ、ゴワゴワした無骨な食感も、讃岐うどんとは違った武蔵野うどんのよさ、と考えてもいいかもしれないね。
あと、気になったのが、やはり加水率が低いといえど、つゆが絡みにくいな。
まあそれはうどんという料理の特性でもある。
だから讃岐うどんの場合、「釜玉」や「生じょうゆ」など、直接、麺に強い汁をかけたりする。
天ぷらを、出汁やタレを絡ませるベクター(媒介者)として利用する。
それによってうどんの弱点である、麺とスープの絡みの悪さを克服する。
このうどんも、もう少しつゆの味を強く、濃くてもいいかもしれない。
ミスター味っ子6巻にもあったように。
うわっ こーりゃ辛いや!!
太い平メンはタレをそれほどからませずさっぱりと食える
そやからこそこの刺激的なタレが多すぎない量だけぴったりと口の中に入ってくるんや
(引用元:ミスター味っ子(6)[ 寺沢大介 ]p37-38)
同じく武蔵野うどん系統の人気店、 うちたて家は。
かなり強い味の漬け汁を使っていた。
この保水性、いわば「加水率の高さ」が、うどんの弱点だ。
すでに水分を多量に含んでいる麺に、新たに水分が入り込む余地は少ない。
龍鱗麺でもカバーするのは困難だ。
だから讃岐うどんは、それを克服する文化が出てきた。
生醤油うどん、いわば汁無しにしたり。
天ぷらメニューを増やして、麺とつけ汁の絡みをよくするための媒介者(アダプター、ベクター)にするとかね。
勝手な推測だけど。
汁だけ飲むとしょっぱ辛いぐらいだが、水分が多く太麺で、スープを吸いにくいうどんの場合、それぐらいがちょうどいいんだよな。
天ぷらはサクサク、揚げ方上手だ。
ごちそうさまでした。
次はこの記事で紹介されていた肉汁うどん、食べたいな。
こちらは領収書。
■手打ちうどん 豊
【住所】:〒350-1101 埼玉県川越市的場2247
■営業時間
グーグルの情報だと12時~21時、定休日は日曜日らしい
<採点>
・一人でも入りやすい度:10
カウンター席あり。
・ファミリーで入りやすい度:2~4
店内は広くなくカウンター席のみのようなので、厳しいか。歯応えのあるうどんも、子供には少し不向きかもしれない。
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うどんの麺の特徴以外にも、乾麺の特徴についても書いた。
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