東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の、西新井駅。
久しぶりに「王子ムルギー」のカレーを食べたくなったけど。
今日は月曜日、定休日らしい。
去年行った「桔梗と空」も定休日だった。
どうしようかなと、調べると。
どうやら旭川ラーメンが食べられるお店があるとのこと。
最近、「ラーメン発見伝」3巻で読んだな。
アジ干しとトンコツの旨味たっぷりのスープ、加水率が低く、コシがあってモチモチしたちぢれ麺…これは典型的な旭川醤油ラーメンじゃないですか?
(引用元:ラーメン発見伝(3)[ 久部緑郎 ]p16)
とあった。
なるほどね、美味そうじゃない!
さっそく「雪花亭」に向かった。
アクセスは西新井駅東口すぐだよ。
到着。
カウンター席が数席、テーブル席もあるね。
壁にあるメニューを拝見。
当店では、香りのよい厳選した鯵干、および昆布・野菜・豚・鶏など豊富な材料でスープを炊きあげております
旭川醤油らぁめんにしようと、考えたんだけど。
「雪花亭らぁめん」という、お店の名前を冠したラーメンがあったので、そっちにした。
らーめんだけでは寂しいかな。半チャーハンも頼もう。
待つこと、10分前後かな。
まず半チャーハンが来た。
パクりと一口…えっ?美味いぞ、このチャーハン!!
本当にビックリした。
正直、このクオリティのチャーハンが、中華料理店でもないラーメン屋で出てくるとは…。
米粒1粒1粒に火が通っている…ムラなく火入れされた米粒。
噛むほどに優しく広がる…米と卵の甘味と旨味…塩辛くなく、優しい味付け、うますぎる!
マジでびっくりした。
確かに、大将はガタイもいいし、大きい鉄鍋を力強く振ってたから、ムラなく火入れされたんだろうね。
チャーハン三銃士に加えるか。現在、1店目は練馬区の唐苑。
2店目は、横浜市鶴見区「福盈門」の福盈門チャーハン
solomeshi.net3店目は赤坂「KABUN NO KIMUCHA」のキムチチャーハンだ。
パラシトで言えば、航空公園「セーラ」のオムライスや。
神戸・西宮で食べた「グリル一平」のオムライスの中のご飯も、美味かったが。
チャーハンに絞ると、雪花亭のチャーハンは、上記の三銃士に匹敵する半チャーハンだった。
よし、ここのチャーハンも加えて、チャーハン四天王にしよう。
あと3店舗、チャーハンが美味い店が見つかったら、チャーハン七人の侍にするか。
13店舗見つかれば、チャーハン円卓の騎士にすればいい。
そしてきたぞ、雪花亭ラーメン。
まずはスープ。
うむ、美味い!
しかし、醤油感はあまりないな。醤油の酸味とかも楽しみたい気分だったけど。
あっ、しまった、文字が小さくて確認してなかったけど。
「雪花亭らぁめん(背アブラ)」って、書いてるじゃん…。
あんまり自分は、背脂系は好きじゃないんだよな。
まあでも以下の記事によると、醤油らぁめんにしたとしても、背脂は結構、入ってるようだ。
【雪花亭】西新井に旭川ラーメン!?ラードたっぷり熱々の一杯! | ご飯にのせたい8万のもの
確かに背脂(ラード)を使えば、コクは出るかもしれない。
ラードとは?うま味とコクの秘密に迫る!家庭での作り方やおすすめも | 食・料理 | オリーブオイルをひとまわし
ラードのうま味の秘密は、核酸系のうま味成分である「イノシン酸」が多く含まれていることだ。イノシン酸は主に肉類や魚介類に多いうま味成分であり、とくに鰹節のうま味成分として有名。そのようなイノシン酸を多く含むため、ラードを料理に使うことでうま味とコクが増す。しかもグルタミン酸を多く含む醤油との相性がよく、中華料理やラーメンをより一層おいしいものにしてくれる(※1)。
ラードは飽和脂肪酸か。
溝口内科という病院のレポートに、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いがわかりやすくまとまってた。
http://mizoguchinaika.com/wp-content/uploads/2019/08/80d72b74abc3d85c1086c9b954e7e1b0.pdf
飽和脂肪酸は摂りすぎに注意したい油だと。
まあラーメン食いにきて健康どうこうはさておき。
背脂の旨味や甘味が、スープの邪魔になることだってある。
まあ講釈はさておいてだな。
スープは複雑な味わいだ…豚骨が強すぎるわけでもない、醤油が強すぎるわけでもない。
このラーメンオタクの自分の舌をもってしても、全ての素材を判別できないほどの重層的な旨味。
かといって味が散らばったり、ぼやけてたりするわけでもない。
しっかりと美味しい。
さすがだ。
「当店では、香りのよい厳選した鯵干、および昆布・野菜・豚・鶏など豊富な材料でスープを炊きあげております」とあるように、丁寧に仕事してるんだね。
味噌は入ってないか…少しだけ入れてないかな?
いや自分の勘違いか…クリーミーなコクを感じたので、もしやと思ったが。
ラーメン発見伝4巻にもあったな。
味噌ダレと醤油ダレをブレンドしたスープが。
うん、これは味噌ダレと醤油ダレをブレンドしてるんだな。
そのおかげで、味噌の味が支配的になることなく、スープに使われてるいろんな素材の旨味を楽しめる味になっている。
(引用元:ラーメン発見伝(4)[ 久部緑郎 ]p63)
個人的には、ラーメンだけではないが、料理には引き算も大事だと思ってる。やたら素材を使えば美味しくなるってわけでもない。全部の味がぶつかって、全部弱くなることがあるからな。
しかし雪花亭のスープは、各素材の旨味が散らからず、まとまっている感じがした。
では麺と一緒にだとどうだ、ずるずる~。
あー、この麺か…惜しいな。
カウンターから見れる厨房に、麺の箱があった。
自家製麺とかではなく、おそらくどこかに発注しているんだろう。
麺とスープの絡みが悪いわけではない。
「ラーメン発見伝」の4巻にあるように、博多ラーメンや旭川ラーメンでは低加水麺を使うらしい。
水分の割合が30%ぐらいの加水率が低い麺は、それはそれでザックリした歯応えと小麦の風味が楽しめるからね。
「博多ラーメン」や「旭川ラーメン」が代表例だけど。
(引用元:ラーメン発見伝(4)[ 久部緑郎 ]p25)
だが低加水麺はスープとの絡みはいいが、麺が伸びやすい。
だから博多ラーメンは、麺が伸びる前にすぐに食べるために、バリカタや替玉などの文化が生まれたのかもしれない。
茹で時間0秒も? 博多ラーメンの麺はなぜ細いのか
旭川ラーメンは、そんなに食べたことないので知らないが。
雪花亭の麺は低加水だろうか?
しかし、高加水麺にある麺のモチモチ感が、食べ始めはあった。
だが、食べる最中に歯応え、コシ、もっちり感などが物足りなくなってきた。
低加水麺の特徴であり弱点でもある。
意外と太麺にすれば伸びにくくなると思われる。
しかしそうすると、スープとの絡みが低下するので、麺をちぢれさせたり、工夫がいるよな。
「長男、ほそのたかし」や「きじとら」では、麺を龍鱗麺にして、太麺の弱点であるスープとの絡みを克服したように。
難しいね、ラーメンは。
トレードオフなんだよな、麺の加水率と、スープとの絡み具合が。
ただ、細麺でコシや歯応えやもっちり感を出すために、加水率を上げたとしても。
「麺屋 音」や「麺尊RAGERENEGADES」のように、糊化(こか)による麺同士の密着、および毛細管現象(麺と麺の隙間をなくしスープの汁気を麺の上に滞留させる)を発生させ、麺と麺の間にスープが入り込むような工夫をしている店もある。
麺の加水率を上げたことによるスープとの絡みの犠牲を、それらの技術でカバーする方法もある。
だから個人的には、麺を改良すればもっとうまくなるんじゃないかと思った1杯だった。
チャーハンは本当に、文句なしに美味かったけどね。
ごちそうさまでした。
■旭川ラーメン雪花亭
【住所】:〒123-0843 東京都足立区西新井栄町2丁目3
<採点>
・一人でも入りやすい 度:10
(カウンター席充実)
・ファミリーで入りやすい 度:4~6
(4人ぐらい座れるテーブル席もあるけど、少ないね)
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はぐれ雲でまぜ煮干しそば。次は2日間炊いてスープを取るらしい鶏白湯を食べたいな。#春日ラーメン #後楽園ラーメン #春日駅ラーメン #後楽園駅ラーメン #文京区ラーメン #春日まぜそば #文京区まぜそば #春日駅グルメ / “「はぐれ雲」でまぜ煮干そばを堪能!都営大江戸線…” https://t.co/0kKa7UurV5
— 令和の寅次郎 (@reiwatorajiro) October 8, 2023
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