ソロ活おっさんのアローン飯なび

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美味しい唐揚げの条件とその断面について

今まで、美味い唐揚げついて、色々と語ってきた。
一旦、これまでの唐揚げ談義を整理することにする。

以前は、美味しい唐揚げの条件は、5つほどだったが。
よく検討すると、もっと増えて6つになった。
5つだと、美味しさを判定する項目としては、少し足りないと感じたからだ。
そのため、条件を再検討した。
以下、新たな項目が加わった美味い唐揚げの条件について、その詳細を語っていこう。

(1)衣がベトついておらず、カラッと揚がっているか

これは変更なし、必須条件だからだ。
しかし「衣にクリスピー感があること」とは、少し違う。
クリスピー感といえば、ケンタッキーのカーネルクリスピーを思い出すが。
例えば、衣に存在感がなくても、美味しい唐揚げはある。

それは、鶏肉に自信があるお店だ。
衣を単に、肉汁が漏れない膜の役割としてのみ、使用しているお店。
たしか…どこだったかな。

とんかつの衣はあるんだよ、なんばにものすごく、薄い衣で美味いトンカツを出す店が。
唐揚げもあった気がする。
思い出したら記載しよう。

一方、衣が分厚かったり、ザクザクと強い存在感があり、美味しい店がある。
瑞江の居酒屋の唐揚げがそうだった。
それは次の条件にもなる。

(2)衣の味が美味しいかどうか

瑞江の居酒屋は、中の肉は普通だったが、衣が抜群に美味しかった。
衣にスパイスをかけたり、チリソースをかけたりして、衣を向上させている店もあるだろうよ。

逆に、あんまり衣が美味しくない店もあったりね。

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全く肉汁があふれていない。
そしてもも肉ではなく、むね肉だろう。
淡白な味、パサついた肉。
鶏の旨味がほとんどしない。

じゃあ衣で味付けしてるかっていうと、衣も分厚いだけで、そんなに味がない。

ただ、衣はサクッとして美味しいけど、中の肉はあまり味がしないというケースがあったりする。
そのため、美味しい唐揚げには、次の条件も満たしていることが望ましい。

(3)肉自体に旨味やコクといった美味しさはあるか

これは鶏自体にしっかりと味がするかどうか、という話だ。
浜松の「ごちもん」で食べた、いきいき鶏や。

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大阪府四条畷市、「鶏月」の近江黒鶏とかね。

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肉自体に、しっかりとしたコクや、美味しさがある。
下味はあまり付いていない気がする、だが、肉自体が美味いから問題ない。

しかし、たとえ肉自体がそこまで美味しくなくても。
下味をつけることで、化ける唐揚げもある。
それが、次に挙げる美味い唐揚げの条件にもなる。

(4)肉に下味は付いているか

先に挙げた(2)にあるように、肉それ自体が美味しければ、下味があまり付いていなくても美味しい場合は多々ある。
ただ、「これいい下味が付いているなぁ」という唐揚げもある。
大久保の韓国料理屋で食べた唐揚げがそうだったな。

曳舟の「さくら」とか。

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塩だれに漬け込んでるみたいで、下味しっかり付けてくれてるみたいだ。

これは断面だけど。

鶏肉の瑞々しさが残ってるのがわかる。

美味しんぼ97巻でも、とんかつの豚肉に下味を付けて提供するシーンがあった。

醤油、日本酒、下ろしショウガ、下ろしニンニクで肉に下味を付けてあげるのよ。!!!

(引用元:美味しんぼ(97)[ 雁屋哲 ]p175)

そのため、肉質があまりいいものでなくても。
下味を付けることで、肉の味をアップグレードさせるのは、有効な方法よ。
逆に、肉自体がしっかり美味しい(3)の条件を満たしていない鶏肉にも関わらず、下味を怠ると、ぼやけた薄い味わいになったりするから注意が必要だ。

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その鶏もも肉を1枚1枚、丁寧に開き、片栗粉をまぶして揚げることで、カリッとした食感を実現したとのこと。
そして本格的な味付けを、下味ではなく、別添えの香味醤油でアレンジ。
香味醤油は、醤油に紹興酒を合わせて、ネギとニンニク、八角、ニッキ、チンピなどのスパイスを入れて煮込んだもの。
ほんのり甘みががありスパイシーでクセのあるタレ、と番組では紹介。

バーミヤンの台湾大唐揚げは下味が付いていない。
だから自分は少しパンチが弱いと感じた。

(5)肉がパサついていないか、火入れし過ぎて固くなっていないか、肉の断面に水分(肉汁)は残っているか

以前は「肉が柔らかいか」を条件にしていたが。
これは、美味い唐揚げの条件から外した。
なぜなら、そんなに美味しくなくても、柔らかい唐揚げは、たくさんあるからだ。

例えば、ローソンの「からあげクン」は、美味しい。
中学校の時にはまって、昔はよく食べたな。
しかし、舌が肥えてくると、からあげクンでは物足りなくなる。
確かに柔らかいが、先に挙げた(2)の条件。
鶏肉自体の旨味、肉汁のコクがあるかどうか、という点においては、物足りないからよ。

また、唐揚げと似た料理で、マクドナルドのチキンバーガーも。
柔らかいが、ミキシングを行っている。

ミンチや、鶏肉への加工が強すぎる場合、鶏肉本来の味が抜ける可能性がある。
だから食感が柔らかいからといって、肉本来の味わいがしっかりあるとは限らない。
そういう、柔らかいけどあんまり…という唐揚げは、いくつも食べてきた。

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衣を見てわかるし、食べてみてもわかる。
妙に柔らかいが、鶏肉のはじき返すような弾力はない。

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唐揚げは「肉汁あふれる!」と書いてあったが、唐揚げの断面をよく見てほしい。
カピカピで乾燥している、肉の瑞々しさが失われている。

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唐揚げも普通というか、衣がふやけてたな。

揚げたてのカリッ、っと感とかはなく…まあ仕方ないか。

そのため、柔らかいから旨い、とはならない。
逆に、旨味がしっかりある高級な地鶏等は、筋肉が発達していて、歯応えがあったりする。
しかし、鶏肉の筋肉による歯応えと、火入れし過ぎてタンパク質の凝固が進んで固くなってしまった歯応えは、違う。

では唐揚げを揚げる際、どのように火入れすれば、どのように揚げれば、肉が固くならないのか?

その解答の1つが。
昼めし旅、というテレビ番組で、提示されていた。

尾道ラーメン・尾道スイーツ・尾道焼き…瀬戸内港町・坂の町を徹底調査

video.tv-tokyo.co.jp

少し話が逸れるが、どんな番組だったか簡潔に述べると。
番組の後半は、テレ東のディレクターが、レモン栽培で有名な広島県生口島(いくちじま)を、昼めし旅をしていた。

唐揚げに関係あるのは番組の前半、ELTの伊藤一郎が、 尾道市をぶらぶら。
昼めしを見せてくれる人を探していた。
「鉄板屋HIna」の尾道焼き、美味そうだったなぁ。

「CAFEななかまど」という店のナスのロール天も美味そうだ。
尾道産のナス、大葉と豚肉で巻く。
豚肉は2枚重ねて肉厚にしていた。
ナスのトロトロ感が味わえるとナレーション。
みりんと醤油をベースにした甘辛ソースをかけて…ああ~食いたい。

そして伊藤一郎が本題を切り出す
「あなたのお昼ごはんを見せてください」
と。
交渉成立し、栄養士でもあるお店の店長は。
油淋鶏を作る。
これは、唐揚げを美味しく揚げるための秘訣でもあった。

作っていた手順は以下。

鶏もも肉に片栗粉をまぶし、180度の油へ。

・一度油から上げる。店主曰く「一回で火を通そうとすると(油分が)濃くなる」「余熱で中まで火を通せば長く揚げなくていい」と。

さらに二度揚げ。こうすることで表面はカリっと、中はジューシーになると。

仕上げに、刻みネギと、甘酸っぱいネギソース(醤油・甘酢・ごま油でネギを炒めたソース)をかける。

すばらしい、完璧な油淋鶏だ。
尾道に行ったらななかまど、行ってみたいな。

onomichi.mypl.net

そう、高温でダラダラと揚げてしまったら、肉が固くなってしまっていた。
しかし、「一度揚げて余熱で火入れする」「二度揚げする」という方法を取ることで、揚げ時間を短縮させ、鶏肉が固くなることを避けて柔らかい食感を維持したんだ。

ヤンキー君と科学ごはんという漫画にも、唐揚げの二度揚げの有効性は語られている。

そして、揚げ方・火入れが適切だと、唐揚げには瑞々しい水分や肉汁が保持され、以下のような断面になる。

このホテルの唐揚げも美味かったし、断面もやはり瑞々しかった。

solomeshi.netここの唐揚げは…うまい!
まるで、「今揚げた?」ような揚げたて感があり。
外はカリっと、中はジューシーで、断面を見てくれればわかるが。
みずみずしく、肉汁の水分が光に反射する様子も確認できた。

断面が水分で光り輝く唐揚げは大抵、美味い。

(6)大ぶりで、肉厚感がありつつも、肉汁や揚げ油によって衣をふやけさせていないか

思えば、今まで食べて美味かった唐揚げはほとんど、大ぶりで、それなりに大きいものだった。

静岡県富士市の「うまから商店」。

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東京都練馬区富士見台の「中華料理 純華」。

solomeshi.net

食戟のソーマ5巻にもあるように。

そうか!このパックに入れて爪楊枝で食わせるってなると
どうしても肉が小ぶりになる・・
相手のどーーんとした肉厚感には負けちまうんだ

(引用元:食戟のソーマ 5 [ 附田祐斗 ]p135)

やはり大ぶりの唐揚げは、食べ応えもあり、満足感が高いと思われる。

もっと具体的にいうと、小ぶりにカットしないことによって。
肉汁が保持され、それによって噛みしめる時に味わう肉の旨味や肉汁の総量が、小ぶりなものよりも多くなるから、美味しいんだ。

小ぶりで、それなりに美味い唐揚げも食べたことはあるが。

solomeshi.netやはり大ぶりなものには及ばないな。

しかし、大きすぎる唐揚げには弱点もある。
ケンタッキーフライドチキンにおいても、脂が乗って大ぶりの「サイ」が美味しかったりするが。
大ぶりであるがゆえに、ドラムやウイング等の部位と比べ、溢れる肉汁や揚げ油に触れる表面積の多さ等から、衣がふやけがちな気がする。

他にも、肉は大きくて食べ応えはあるが、そのせいで肉汁が漏れすぎて、衣がふやけてしまった唐揚げは何軒か出会ってきた。

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ボリュームはあるが…うーん、油切れがよくないな。

これはサイズがデカすぎて、鶏肉から出た脂や水分が、衣をふやけさせている。
もも肉を使う場合は、あまりサイズアップすると、べたつきが大きくなるからな。

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ただ衣があれだ。
印象として、東京の浅草によくある江戸前天丼のように。
カリッ、サクッといったクリスピー感がなく、ベトッとしてる。

「せっかく中の鶏肉はジューシーなんだけどなぁ。もっと衣がカリっとしてれば最高なのになぁ」と思っちゃったね。

 

まとめ

以上、今まで食べてきた唐揚げを分析し、美味しい唐揚げを作る上で大切な6つの条件をまとめてみた。

(1)衣がベトついておらず、カラッと揚がっているか
(2)衣の味が美味しいかどうか
(3)肉自体に旨味やコクといった美味しさはあるかか
(4)肉に下味は付いているか
(5)肉がパサついていないか、火入れし過ぎて固くなっていないか、肉の断面に水分(肉汁)は残っているか
(6)大ぶりで、肉厚感がありつつも、肉汁や揚げ油によって衣をふやけさせていないか


ただ、全ての条件を満たさなくても美味しい場合はある。

例えば、(4)の条件である下味を付けすぎることによって、(3)の条件である鶏肉本来の味わいを失う可能性もあるだろうし。

また、(6)を満たそうとして。大ぶりにカットしてしまうことで。
揚げ時間が長くなり、(5)を満たせなくなって肉が固くなる場合もあったり。
揚げ油に浸る時間が長かったり、大ぶりの肉から多く肉汁が溢れることで、(1)を満たせなくなる可能性もあるだろう。

だから(1)~(6)の、総合点だ。
この基準で今後、美味しい唐揚げをどんどん、探していき、見つかったらまた紹介しよう。

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